Posted by : A kind of Lo-Fi Jul 8, 2013

突然の酷暑に体が慣れない。とくに、この日本のうだるような湿度の暑さを体感するのはまるまる2年ぶりで、体が熱の排出法を忘れているらしく、汗があまり出ない。困った。けっこう汗はダラダラかくタイプで、少しジョギングすればシャツは絞れるほどだったのになぁ。。。

という、なんとも居心地の悪い夕暮れに、なぜかHebronixはけっこうしっくりきました。早くも下半期のベスト候補ですか。

YuckからDaniel Blumbergが脱退すると聞いたときは、「どこへ行こうとしているのだ、この兄ちゃんは。。。」と思ったものですが、こんな地平に降り立とうとは。成熟なのか、早すぎる老成なのか、聞けば、彼はまだ23歳だそうです。

Danielの新プロジェクトHebronixのアルバム、UnrealはATP Recordingからリリースされます。現在Pitchfork Advanceにて、多分明日まで試聴できるようです。

先行で、ラース・フォン・トリアー監督の次回作「ニンフォマニアック」に出演する謎のモデル件女優のStacy Martinをフィーチャーしたビデオも公開されてました。



アルバムは、アカペラの唄声から始まる10分超のロングトラックで幕を開けます。曲はギターとヘロヘロなキーボードに鳴りもの、サンプラーが交じり、徐々にスローな展開にシフト。この曲展開はアルバム全体にわりと共通していて、歌唱よりもギターソロのパートが多く、長い尺の曲が多いのが特徴。ちなみにアルバムは全6曲、40分超。 韻は踏んでません。

本作について海外メディアのインタビューを読んだところ、灰野敬二からの多大な影響を公言していたので驚きました。確かにノイジーなリフが多いですが、ゆったりとしたピアノもおなじくらいの頻度で入ってくるため、決して聴き苦しくなく、むしろ心地よい。
音の作りは、プロデューサーを務める Neil Hagertyの力によるところもあるのでしょう。彼は90年代に活躍したオルタナ・ノイズバンドRoyal Truxのフロントマンだとのことです。



また、先に述べた海外インタビュー、「レコードを売るためにツアーして世界を飛び回るのはもううんざり」とか、「いつも、けっこういいレコードを作ったってリリースした後は思うんだけど、そのちょっと後になったら、クソ、やっぱこれ思ってたのと違う! って思うんだよなぁ…」みたいな赤裸々な話が多く「全体的に自分でもよくわかっていないんだ」という本音の部分を聞き出していておもしろいです。
15歳ではじめて組んだバンドがいきなりメジャー契約、マーキュリーにノミネートとか、まあそんな経歴を歩んで来れば、いろいろあるのだろう。凡人の私には彼の苦悩はわからないが、天才の彼にもそれはわからないとのことだ。それを持て余しながらも、絵を、作曲をやめないのだから、やっぱり彼は天才なのだろう。支持します。Yuck、私すごく好きでしたので。でも、こっちのが好きかも。

にしてもです、去年の夏にフェスで見た彼は、若き日のディランに生き写しで、すばらしいシューゲイズポップを気だるげに弾いていたのですが、夕日を浴びながら歌う姿はそれはそれで様になっていました。

それがいつのまにか、こんな感じの相貌になり……


日々こんなことしてるなんて、、、ちょっと彼の生活がウラヤマ心配です。



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