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- Emily Reo - Coast
Posted by : A kind of Lo-Fi
Aug 31, 2013
本題の前ですが、今週公開されたTV on the Radioの新曲、Million Milesがよいです。
以前に公開されていた、疾走感のあるロックトラックMercyとは対極にあるシンフォニックバラッド。MVの内容と相まって、多分にサイケデリックかつユーフォリックな曲になっています。
環境活動家が、森で出会った怪しげな人からもらったお薬の布教者になって世界にその種をふりまいていくという、ちょっとアナーキーなビデオは必見だと思います。制作は、メンバーのキップによるものです。
曲を聴きながら、ふと、ユーフォリア(多幸感)という言葉について考えました。ドラッグの話ではありませんよ。どんなときにそれを得られるか、それは、愛を得たときでしょうか。夢がかなったときでしょうか。苦しみから解放されたときでしょうか。まあ、単純に友人とおしゃべりしていれば楽しい人もいれば、美しい風景を観る、芸術に触れるなどなど、人それぞれですね。
私の場合は、単純にいい曲を聴いていればそれはいつでもやってくるのですから、我ながら安上がりだなぁ、という簡単な結論にすぐ落ち着きました。それで、エスプレッソマシンで淹れたコーヒーでもあれば、もう文句はないのです。あとは、少しうるさすぎるこの蝉しぐれがやわらいでくれればさらに言うことないんですけどねぇ。
ということで、やっと本題に。今日はフロリダ中央部のオーランド出身のエレクトロガール、エミリー・レオ嬢です。4月に、シングルPeachを含む数曲入りのスプリットEP・カセットをリリースしたのを契機に、インディーポップレーベルElestial Soundと契約。このたび、彼女のここ3~4年で制作されたトラックをまとめた1stフルレングスOlive Juiceをリリースするそうです。そのうち、2曲が公開されています。とくに、Coastはまさにユーフォリックど真ん中の桃源郷ソングです。
1曲目のHappy Birthdayはビーチハウスのような浮遊感漂うドリーミーポップ、そして2曲目のCoastは突然曲調が変わり、TV Girlにも通じるチルウェイビーなバブルガムポップ。ループするロウなディスコビートが、緩やかに気分を押し上げてくれます。エミさんのさわやかなボーカルと、ヴォコーダーエフェクトによるハーモニーも素敵です。
フロリダ近隣のゆるいDIYシーンの中ではけっこう有名なシンセポップ少女だった彼女は、ベッドルームでカセットを自作したり、ときどきショーをしたりと、マイペースに活動を続けてきたようで、前述のスプリットEPは、その地元の仲間たちの曲もともに収録されています。日本ではなかなか、ローカルレベルでこういうインディーコミュニティを作る下地はなく、どこかしら都市部限定の動きにしかなりえないのは少し悲しいですが、それはもう絶対数の問題であって、私たちインディー音楽好きは、この文化こそ至高、究極のアートフォーム! とか思っているわけですが、周りはまったくそんなことは思っていないというのが現実なので、それを見つめたうえで、ニッチなカルチャーを愛していこうではありませんか。はぁはぁ、なんかいらない熱がこもってしまいましたが、自分に向けて書いてます。この文章。はい。あ、試聴はこのプレイヤーでできます。
最後に、こ、これがそんなフロリダのシーン!? って思ったら違った動画をあげておきます。
ロス、は怖いところですね。Cozy Castleって。Cozyだからって、ブリーフかぁ。。。
明日はちょっと近場でクールダウンしてきますー。